華やかなぶどうのお酒ピスコ

ピスコ（Pisco）とは

ペルー南部のイカ州、ピスコ地方で生産されている、ぶどう果汁を原料としたペルー原産の蒸留酒です。
色は無色透明か淡い琥珀色をしており、アルコール度数は約42度あります。
爽やかな風味と優しい口合当たりが魅力であり、カクテルとしても人気のお酒です。

ピスコの種類

Puro(プーロ)

あまり香りが強くない類のピスコです。ストレートでもオンザロックにして飲んでも美味しく、ピスコ本来の味を楽しむことができます。

Aromatico（アロマティコ）

モスカート種という非常に香りの強い種類からつくられるため、その名の通り独特の爽やかな香りを楽しむことができます。

Mosto Verde（モストベルデ）

発酵の途中で蒸留するという特殊な製造方法で作られたピスコ。通常のピスコの約2倍のぶどうを用いて製造されるため、ブドウ本来の繊細でエレガントな香りと深いコクを持ったピスコに仕上がります。

Acholado（アチョラード）

ピスコに最適と言われる「ケブランタ種」のぶどうの他に様々な品種のぶどうをミックスしてつくったピスコです。様々なぶどうの特色を持ち、バランスのとれたピスコとなっています。

ピスコの歴史

ペルー南部に位置するピスコ地方は、わずか数十メートルに太平洋の海原を望む砂漠のオアシスで、古来よりこの地域に住む人々は「ピスコ」という共同体を作り生活していました。
16世紀初頭になると、この地域がワインの製造に適していると判断したスペイン人たちが、ぶどうの苗とその栽培法をこの地域に持ち込みました。
その際、大量に持ち込んだぶどうを入れるために、ピスコの人々が作った陶器の壷を使い、そしていつしかその壷が「ピスコ」と呼ばれるようになったそうです。
その後この地域ではワイン作りが盛んになり、やがて地域一帯がピスコ地方と呼ばれるようになりました。
文献によると、17世紀初頭頃からぶどうを蒸留して酒が作られるようになり、この蒸留酒が口当たりまろやかで美味しいということから、すぐにペルー全土や近隣国へ輸出されるようになったそうです。その際、ピスコ地方の港から運び出されたため、いつしかその蒸留酒が「ピスコ」と呼ばれるようになりました。

ピスコの美味しい飲み方

ピスコは、ストレートやロックでそのままの味を楽しんでも美味しいお酒ですが、アルコール度数が42度とかなり高いため、カクテルにするとより美味しく気軽に楽しめます。また、コーラやジンジャーエールなどで割ってもとても美味しくいただけます。

さて、ここではペルー生まれで世界的に有名なピスコのカクテルをご紹介します。

ピスコサワー

ピスコとライム果汁を使った爽やかな飲み心地のカクテルです。
もちろんペルー料理レストランやバーで飲むこともできますし、簡単にご自分で作ることもできますので是非お試しください。

＜ピスコサワーの作り方＞
【材料】(1杯分)
・ピスコ…60ｍl
・ライム果汁…15ml
・シロップ…30ml
・卵白…半分
・氷…6個
・シナモンパウダー…適量
【作り方】
・グラスに氷を入れて冷やしておきます。
・シェイカーにシナモンパウダー以外の材料を全て入れ、シェイクします。
・グラスに注いだら、シナモンパウダーを適量かけてできあがり。